GDPを分解して考える

こんにちは。昨日は日本人の生産性について述べていきました。生産性、つまり国民一人あたりのGDPについてのお話がありました。そこで今回はGDPについてをもう少しだけ掘り下げていきましょう。

GDPの定義を確認すると国内総生産のことで、「一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額」です。簡単な計算で表すと(書籍から引用させて頂きます)、「最終消費支出+投資+在庫増加+輸出-輸入」となります。つまり、簡単にいうと「日本国内にいる人が働いて稼いだ儲けのトータル」といった所でしょうか。
分かりやすい例えがありましたので、HPより引用させて頂きます。

消費者がスーパーで、ポテトチップスを128円で買う。
スーパーはお菓子メーカーから、ポテトチップスを100円で買う。
お菓子メーカーは農家さんから、ジャガイモを50円で買う。
農家さんは農協で、種イモを10円で買う。
種イモを海外から8円で買う。

この場合のGDPの合計額は、(128-100)+(100-50)+(50-10)+(10-8)=120円となります。
つまり、スーパー、お菓子業者、農家さん、農協すべての儲けを足した総額です。
従ってこのポテトチップスが、1000万袋買われたとすれば 120円×1000万=12億円 となり、
日本はポテトチップスだけで12億円の「もうけ」が出た計算になります。これがGDPという数値になります。

ポテトチップスの話と先程の式で考えてみると、以下の様になります。多少の間違いがありましたら申し訳ありません。

・最終消費支出:消費者がスーパーでポテトチップスを買う
・投資:ポテトチップス工場への設備投資等(経済学では、「作った期間のうちに使うもの」を消費、「そうでないもの」を投資と分けて呼称する)
・在庫増加:それぞれポテトチップス、じゃがいもの仕入れ
・輸出:ポテトチップスを海外に輸出して出た売り上げ
・輸入:種イモを海外から仕入れる

つまり消費者がものをたくさん買えば買う程、メーカーが商品を売れば売る程、そのお金で工場の投資が増えれば増える程GDPは高くなります。だからGDPが高いと景気がいいと言われるわけです。

 こうして分解をすると、新たな事実が見えてきます。それはGDPはこうした活動の総和なので、人口が多ければ多い程GDPが上がりやすいということです。
証拠にランキングを確認すると、1位がアメリカ(3億人以上)、2位が中国、3位が日本(1億人以上)です。

そうすると日本より人口の多いインド、インドネシア等はどうなるのか、というお話が出てきますがそれは経済水準があまり高くなく、式でいう消費、投資、輸出等の額が低いということです。

 つまりGDPのランキングを決める要素はその国の人口と経済水準が大きく左右されることが分かるかと思います。日本では中学の頃社会で勉強をしていましたが、恥ずかしながら名称は暗記していてもその中身までを問われると詳しく答えられませんでした。

これからは経済の重要な指標となる基本的な言葉をもう一度根本から理解する様に努めて、世界の経済をよりしっかりと把握できる様になりたいと思います。