コルクとワイン

こんにちは。今日はお休みです。
本日はワインでお馴染み、コルクについて簡単に触れていきます。

コルクとはそもそもなんでしょうか。
コルクとは、ブナ科コナラ属であるコルクガシの樹皮のコルク組織を剥離して加工したものなんですね。
どこがコルクになるのかというと、幹と樹皮の間のコルク層という部分。
通常の木を想像すると、幹と樹皮の間には特に何もありませんが、コルクガシの場合は幹と樹皮の間にあのコルク質感をしたものが層になっているのです。

コルクの歴史に関しては諸説ありますが、紀元前5世紀約2000年以上前の古代ギリシャの時代という説があります。
その説によると、ギリシャのある哲学者がコルク樫の樹皮をはがしてみて、新しいものが早くできることを発見したそうです。
しかもコルクの樹皮を剥がすだけで伐採はしないので、繰り返し採ることができます。

そもそもコルクはどの様にして使われていたのでしょうか。
コルクの本来の用途は、やはり壺や樽のフタだったようです。
古代ギリシャ時代の壷にコルクで栓をしていた形跡があるそうです。
時が経つに連れて、生活用品や工芸品などにも使われる様になりました。

コルクの木は、一般には、地中海から大西洋にかけて、生息しています。主にイベリア半島の沿岸地域に広くあるそうです。国や地方でいうと、スペイン、ポルトガル、南フランス、北アフリカなどにあたります。
コルクと言えばワイン、ワインと言えばフランスというイメージがありますが、コルクの主な生産地はポルトガル。
全世界の5割以上を占めているそうです。
そこから、スペイン (29.5%)、イタリア (5.5%)、アルジェリア(5.5%)、モロッコ (3.7%)、チュニジア (2.5%)と続きます。
フランスのコルク生産量は全世界の約1.1%ととても少なめなのです。

ワインに関して言えば、最近は簡単に開け閉め出来るスクリューキャップが増えてきていますね。
スクリューキャップの登場は、約40年前です。
コルクには劣化によるワインの酸化、コルク臭によるワインの変質が起こるデメリットに対してスクリューキャップの高機密性と手軽さが普及し始めた背景にあります。

何とニュージーランド産のワインは既に90%がスクリューキャップになっているのだとか。

しかし世界的に見れば、まだまだコルクが根強いですね。
2015年のニールセン(世界的な情報、調査会社)の調査によると、コルクが約70%、スクリューキャップは約15%、残り約15%は合成コルクなのだとか。

ワインというものを考えた時に、ただ飲むだけなく、開けるというプロセスから楽しみをひっくるめてワインなのだ。
という考えが、コルクの根強さを支えている様に思います。

私ももっとワインの開栓を上達せねば。

それでは。