花粉症と常緑樹と落葉樹

【二十四節気:春分(しゅんぶん):3/20~4/3頃】
春分(しゅんぶん)は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼間の時間が長くなっていく。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という国民の祝日でもある。

【七十二候:桜始開(さくらはじめてひらく):3/25~3/29頃】
それ自体としては「桜の花が咲き始める」などといった意味。
全国各地から桜の開花が聞こえてくる頃。本格的な春の到来。

おはようございます。
最近になって、日中はくしゃみと鼻が止まらないことがしばしば。
ここ数年は自覚がなかった花粉症の症状が出ている様です。
という訳で、本日は花粉症について簡単にお話をします。

花粉症とはなんでしょうか。辞書で調べてみると
”花粉によって粘膜が刺激されて起こるアレルギー。結膜炎・鼻炎・喘息などの症状が見られる。原因として春先のスギ・ヒノキ,初夏のオオアワガエリ,秋のブタクサ・ヨモギなどの花粉が知られている。”
とあります。

よく、昔は花粉症などなかったという話を聞きます。
日本人に特に多いスギ花粉症の起源について調べてみると、耳鼻咽喉科学者の齋藤洋三さんという方が1963年前後から目や鼻にアレルギー症状を示す患者が増加したことから、1964年に「栃木県日光地方におけるスギ花粉症 Japanese Cedar Pollinosis の発見」という論文を発表したそう。これが公式なスギ花粉症の発表とされているそうです。

花粉症の原因はなんでしょうか。
最近は色々な原因があると言われていますが、ちょうど最近ある方の書いている記事にある一節が目に留まりました。

”花粉症は、砂糖、小麦、排気ガスなどが原因と断言する人がいるけど、根本的な原因は、全国的に里山をスギ山にした事だよ。落葉樹と常緑樹のバランスは決して壊してはならない。”

この方は全国の里山をスギ山にしてしまったのが大きな原因だと考えてらっしゃいます。
何故スギ自体が増えたのかというと、それは第二次世界大戦後の復興や都市開発などで木材の需要が急速に高まったから。
復興の為に日本中の木材が使われ、国内は木材が不足気味になりました。林業の拡大と造林は当時の日本において急務であり、農林水産省は戦後に拡大造林政策を行ったのです。その一環として行われたのが、成長率が高く建材として価値が高いスギやヒノキなどの大規模な植林と、代替植樹だったという訳です。

花粉症は、典型的なアレルギー疾患なので、アレルゲンである杉花粉が増えれば増える程、疾患それ自体も増加していくことになります。
これが花粉症の原因だったのですね。

更にこの記事の著者さんは落葉樹と常緑樹のバランスが大切だとも言及されています。

この、落葉樹と常緑樹のバランスとはなんでしょうか。

落葉樹とは、ある季節に定期的に葉を落とす木本植物(幹が木化し肥大生長する植物のこと。いわゆる樹木、木。)のこと。
落葉樹の葉は、一般的に低温や凍結、乾燥に弱く、春に萌芽した新芽が冬場の気温低下に伴って落葉し、翌春の萌芽まで全く葉を付けません。
イチョウ、サクラ、コナラ、ブナ、ハナミズキなどが該当します。

常緑樹とは、幹や枝に一年を通じて緑の葉がついている木本植物のこと。
常緑樹は、気温が低下する冬期においても全ての葉が落葉せず、長期間に渡って少しずつ落葉したり、新葉が出る時期に入れ替わって落葉するため、年間を通じて葉を付けているように見えます。
クスノキ、スギ、ユズリハ、オリーブ、キンモクセイ、ヒノキなどが常緑樹に該当します。

つまり、第二次世界大戦後に大量に植えられたスギとヒノキは常緑樹。
バランス関係としては、現在は常緑樹が多いということになります。

自然界が絶妙なバランス関係で成り立っているのは感覚的に分かりますが、今回は常緑樹が多いとどうなるのか、落葉樹が多くなるとどうなるのかまでは分かりませんでした。
すいません。

ということで、また分かりましたらそれをブログにしたいと思います。

どちらにしろ、花粉症を増やしてしまったのは私達の責任です。
何事も、「〜のせいだ」という外部要因に非を見つけるのではなく、内面や真実に常に目を向けて、毎日を過ごした方がより主体的であると思います。
私も常に後者の考え方で日々を生きたいと思います。

それでは。