世界における日本の空港の今後

おはようございます。
今日はカフェにおりますが、相変わらずクリスマスソングの応酬です。

さて、本日の日経新聞には「日本の空はいらない 米航空、仁義なき中韓シフト
という記事がありました。

そこには米国の主要航空会社3社の動向が書いてありました。

《デルタ航空》
・2018年1月8日を最後に、成田―米領グアム線から撤退し、ハブ空港は成田から仁川へのシフトする方向。
・2011年当時は成田空港から米国やアジアへ週約180便飛ばしていたが、現在は6割減の76便に減少。
・デルタの成田路線の減便は、日本のビジネスマンにとって懸念材料に。
→日本からポートランド、アトランタ、ミネアポリスなどの米各都市に直行便を飛ばしているのはデルタのみ。成田便が減少すれば、出張時は韓国・仁川経由の路線を強いられるケースが増える可能性。

《ユナイテッド航空》
・2017年10月28日に仁川線を停止し、成田からのアジア路線は全廃が完了。アジアへは成田からはANA便、米からは直行便で対応する。
・現在米国本土から中国各地への直行便を週90便。日本への70便を上回った。

《アメリカン航空》
・アメリカンが、中国南方航空に2億ドル(約220億円)出資することを発表。

これらから分かるのは、米国各社における日本の市場への魅力が低いと見なされているということ、そして韓国や中国のハブ空港に今後もシェアを奪われ続ける可能性です。

今回こうなってしまった原因はなんでしょうか。それは国内の主要の空港が大きな変化がなく停滞している一方、韓国、中国の空港が変化を続けていることが挙げられます。

現在羽田空港は国際便を増加しているものの、発着数に限界が見えてきつつあります。更に国際便の乗り継ぎ客は7%程度で成田の7%です。
成田空港に関しては特に大きな変化がなく現状維持といった状態です。

対してアジアはどうでしょうか。仁川は来年1月に第2ターミナルを開業し、更なるハブ空港としての魅力を高め続けています。
そして中国は北京の新国際空港を再来年オープン予定。年間利用者は、成田の2倍近い年7000万人超を見込むとされる巨大空港です。
2016年の空港旅客数ランキングで5位の羽田空港が7,950万人、成田空港は3905万人であることを考えると、そのインパクトは計り知れません。このままだと世界における日本の空港の市場価値が下がってしまう可能性があります。

解決策はあるのでしょうか。現在羽田空港は2020年までに国際便を1.7倍にする施策をしています。これは滑走路の拡張ではなく利用方法を変更して達成する模様です。
成田空港は3つ目の滑走路、第3滑走路計画を計画中ですが、騒音問題等に寄る反発の声などで計画は未定です。

また、空港だけでなく日本の各地域が「その地でしか味わえない」体験を提供して魅力を高めていくことも必要になると思います。

そして国民一人一人の意識が変わることも非常に大きな要素になると思います。
国民一人一人がこうした問題に対して関心を持ち、質の高い意見を持つことでも大切だと思います。
トップのリーダーシップと底上げ。この観点が大事だと思います。

現在、訪日外国人が2000万人を突破し日本中が喜んでいますが、私はこのまま勢いだけに頼っていれば知らぬ間に減少していた・・。
ということになると思います。

「私だったらどうするか」まずはここから考えてみるのはいかがでしょうか。

それでは。