開拓日記

2017年4月より開始した、”開拓日記”のブログです。

醤油の醸造について

こんばんは。
本日は予告通り、醤油の醸造について。

まず、醤油の分類方法を見ていきましょう。
日本農林規格(JAS規格)によると、下記の6種類に分けられます。

・濃口醤油
・淡口醤油
・再仕込み醤油
・溜醤油
・白醤油
・甘口醤油

こんなにたくさんあるのですね。
本日はこの部分は置いておいて、醸造方法の分類から見ていきます。

醸造方法は、下記の3種類に分類されます。

・本醸造
・混合
・混合醸造

それぞれ説明していきましょう。

本醸造について。現在、国内で流通している約8割の醤油が本醸造タイプの醤油だそうです。
残りの2割は混合と混合醸造の醤油。
本醸造はアミノ酸液を使っていないタイプの醤油で、大豆・小麦・塩が主原料となります。

次に、混合について。
醤油を搾って液体になった状態(生揚醤油)にアミノ酸液を入れるのが混合。JAS法の定義によれば、アミノ酸液の使用量は窒素換算で80%以下とされています。逆をいえば、アミノ酸液 80+本醸造醤油 20でも醤油と定義されるので、同じ混合の醤油でも中身は全然違うということになります。

最後に、混合醸造について。
搾った醤油とアミノ酸液を混ぜるのが混合と呼ぶのに対し、混合醸造は諸味の段階にアミノ酸液を入れて一緒に熟成をさせます。

つまり、どういう違いで見ればいいのか。
それは、アミノ酸液を使っているかどうかと、アミノ酸液を入れるタイミングで判断をすることができます。

本醸造はアミノ酸液を使わず、混合と混合醸造はアミノ酸駅液を使う。
混合と混合醸造の違いは、混合醸造の方がアミノ酸液を入れるタイミングが早い。

下記のリンクにある図を見ると分かりやすいと思います。
http://bit.ly/2Foue8Y

それでは、アミノ酸液とは何なのでしょうか。
お話はまた明日へ続きます。

それでは。

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醸造とは何か

おはようございます。
本日は醸造とは何かを知ろうと思います。
醸造という言葉を聞くと、私は真っ先に日本酒を思い浮かべます。「本醸造」という言葉が使われていたりしますよね。

まず、辞書で醸造という言葉を調べてみると、
”① 発酵・熟成などの作用によって、アルコール飲料やその他の主な食品(味噌・醬油・酢等の液状の調味料)などをつくること。醸成。”

と出てきました。醸成と醸造は同意の様です。

醸造は、人類の歴史以前から現象として知られていた発酵を、意図的に発生させることで利用されてきました。

まず、アルコールの醸造は非常に古い歴史があり、一番古い時代では古代エジプトで使われていたことが明らかになっている。
シュメール人(メソポタミア(現在のイラク・クウェート)南部を占めるバビロニアの南半分の地域に住んでいた人々)の書物には様々な種類のビールの製法が書かれているそう。

そして醸造された調味料の例としては醤油・味噌・酢などがあります。
醤油や味噌などは、醸造過程で蛋白質を分解させて風味を決定するアミノ酸を得て作られます。
起源はあまり定かではない程古くから行われてきた様で、恐らく初期の頃は保存食を作ろうとして何らかの失敗が偶然この様になったという説が有力です。

そして、醸造法。
醸造法には大きく分けて二種類あり、ワインのように果汁に酵母を添加して発酵・熟成させる直接醸造法と、清酒やビールのように原料となる米や麦芽を一度糖化させてから発酵させる糖化醸造法があります。

更にお酒について一歩踏み込むと、この醸造されたお酒を蒸留して出来上がるのが、ウィスキーやウオッカなどと蒸留酒となるわけです。
だからよりアルコール度数が高くなる訳ですね。

この様にして、人類は醸造技術を発展させて、様々なお酒や調味料を生み出してきた訳です。

明日は味噌と醤油の醸造の種類についてお話をしていきたいと思います。

それでは。

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燻製って何だろう?

こんばんは。
本日は発酵、腐敗、熟成に続いて燻製について考えていきたいと思います。

燻製というと、どんなイメージを思い浮かべますか?
私は香りのする木で炙っている様な印象を受けます。
果たして燻製とは一体何なのでしょうか。

燻製という言葉を辞書で調べてみると、下記の様な言葉が。

”魚肉・獣肉などを塩漬けにし,脂(やに)の少ないナラ・カシなどの木屑を焚いた煙でいぶしながら乾燥した保存性のある食品。独特の香味がある。”

燻製は、塩漬け→いぶって乾燥させるという過程があったのですね。

燻製の始まりはいつ頃からなのでしょうか。
歴史は大変古く、一説によると13,000年前の石器時代だと言われており、燻製の原型とも言える調理法が生まれていた様です。

石器時代は私達人類の祖先が石を加工して斧や生活道具を石で作っていた時代。
動物の狩りが盛んになり、肉や魚などの食材が獲れるようになり、飢えや飢餓から身を守る為に食材の長期保存を考えたのではないかと考えられています。
つまり長期保存ができる方法としての知恵だった様です。

何故燻製をすると長期保存ができる様になるのでしょうか。
それは、下記の効果によるものが大きいです。

・塩漬けによる食品の脱水効果
・燻煙の煙に含まれるフェノール化合物による抗菌作用、抗酸化作用によって食材の保存性を高める作用
・長時間の燻煙による脱水作用

現代では、冷蔵庫や冷凍庫等、技術の発達により食品の長期保存技術が発達しました。
そこで現代は普段と違う食感や味わいを楽しむためのものと変化しつつあるのです。
日本の伝統的食品としては「かつお節」、「いぶりがっこ」などがありますね。
鰹節の汎用性はもちろん、私はいぶりがっこの独特な香りが大好きです。

更に、燻製には大きく3つの種類があります。
「熱燻(ねっくん)」「温燻(おんくん)」「冷燻(れいくん)」です。

熱燻は、80度以上の高温で1時間程度の短時間、スモークする方法を熱燻法といいます。
加熱時間が短く、水分が飛ばぬ為、保存性はほとんどなく、煙をかけた食事としての意味合いが強いです。
代表的な料理だと、イギリスやアイルランドの郷土料理である、キッパーヘリング(ニシンの薫製)です。

温燻は一番スタンダードな方法です。一般的に燻製という場合はこの「温燻法」のことを指す場合がほとんど。
30〜60℃ほどの煙で数時間から1日程度いぶします。
ほとんどの燻製はこの温燻法で行われます。ベーコン、スモーク・ジャーキー等はこの方法で作られます。

冷燻は25度以下の低温で1~4週間の燻製方法。
その間にほとんどの場合水分が抜けてでしまうのでかなりドライな感じの仕上がりに。
更に25度以下という低温の為、基本的に外気温度がこの気温を超える場合は作れないのです。
生ハムやスモークサーモンはこの方法で作られます。

いかがだったでしょうか。
燻製は発酵同様で保存性を高める上で考えられた方法だったのですね。

改めて人間の知恵の素晴らしさを感じます。
こうした方法を学んでいくと、まだまだ知らないことばかりだと痛感します。
人間、知らないことばかりだから面白いですね。

それでは。

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発酵・腐敗。更に熟成の違いとは

おはようございます。
本日は昨日お知らせした通り、発酵と熟成の違いについて進めて行きます。

まずは簡単なおさらいです。
発酵は、「糖類が分解されて乳酸、アルコールなどが生成されること」を指し、
腐敗は、「タンパク質、アミノ酸などが分解されて硫化水素やアンモニアが生成されること」を指しました。

それでは熟成とは一体何なのでしょうか。
最近は、「熟成肉」なるものがブームになっていたり、ウィスキーでは、「樽熟成」という言葉があります。

まずは辞書で熟成という言葉を調べてみると、以下の様な言葉が。

① 十分に熟した状態になること。
② 〘化〙 物質を適当な温度・条件の下で長時間放置して,ゆっくりと化学変化を行わせたり,生成するコロイド粒子の大きさを調整したりすること。また,溶液内化学反応の終了後,反応溶液をそのまま静かに放置し,生成した極微細な沈殿・結晶を大きな沈殿・結晶にすること。
③ 発酵したものが熟すること。特に味噌や酒などの味にうまみがでること。なれ。「味噌が―する」

熟成は発酵と腐敗と異なり微生物の作用がという言葉が出てきませんね。

そう、実は大まかにいうと発酵と熟成の違いは微生物が介在するかどうかによるのです。

熟成は酵素と外的環境(温度、湿度、時間)の総合作用によって、タンパク質が分解されてアミノ酸になることです。
熟成は「エイジング」とも呼ばれます。食品を「寝かせる」も熟成のことを指します。

何故、熟成(エイジング)が注目されるのかというと、それは食材が「美味しくなる」からなのです。

例えば、熟成肉であれば、肉そのものが持つ成分が酵素の作用によって分解されて、さらに旨味が増します。
熟成すると、筋肉が柔らかくなります。その後、タンパク質が分解されて、旨み成分といわれるアミノ酸が増えていくことになります。

ちなみに肉の熟成方法は大きく分けて2つあります。
専用の熟成庫で温度&湿度を管理する乾燥熟成(ドライエイジング)と、
真空包装して冷蔵保存する保湿熟成(ウェットエイジング)の2種類。
ドライエイジングによる熟成肉の方が、旨みも香りも高いのですが、コストが高いそう。
ファミレスなどのチェーン店で安価に提供されており、「熟成肉」と表記のあるものは、ウェットエイジングで作られた可能性が高い様です。

また、お酒の熟成は、一般的に「発酵を終えた後も、寝かせて熟成させる」という意味。
例えばワインやウイスキーは、発酵によって生まれた原酒を、樽に詰めて熟成させます。熟成させる年月によって風味が変わりますし、貯蔵庫の立地(寒冷地or温暖地)や室温、樽に使われる木の種類によって風味は左右されるのです。
つまり同じお酒でも、保管の環境が変われば無限の種類を生み出せるという訳ですね。うーん奥深い。
古いワインが高価で取引されるのは、レア度だけでなく「その年月経たなければ出せない味」があるからなのでしょうね。

最後に腐敗との違いについて。
「あれ、たんぱく質やアミノ酸が分解されると腐敗になるのでは?」という方がいらっしゃるかもしれません。
腐敗は「タンパク質、アミノ酸などが分解されて硫化水素やアンモニアが生成されること」です。
つまり熟成の期間、環境を誤ってしまうと腐敗してしまう恐れが。
お肉に詳しい人だと、「お肉は腐りかけが美味い」というそうですが、それは「アミノ酸が豊富な、熟成の最終段階が美味い」ということなのです。
熟成と腐敗は紙一重なのですね。

いかがだったでしょうか。少し理解が深まったかと思います。
うーん知れば知る程面白い。
料理における素材、味付け、調理方法という横軸は、発酵、熟成を用いることで縦軸という表現の深さを与えてくれますね。

私も身近な部分で実践したくなりました。

明日は更に「燻製」の違いを考えて行きたいと思います。

それでは。

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発酵と腐敗の違いは?

おはようございます。
本日も南魚沼は雪です。
雨は降ると地面に打ち付ける音がしますが、雪はいくら降っても静か。
更に吸音効果があるので更に静か。この静けさがいいですね。

最近は俳句を詠む人の気持ちが少しずつ分かって来た様な気がしています。笑
こうした季節の移り変わり、感じたことを言葉にすることに趣を感じていたのでしょうね。

さて、本日も発酵について。ふと感じたのは、発酵と腐敗の違いは何なのかということです。
昨日お話しした様に、発酵は”人間に有効な微生物が働いている過程”であるということ。
それでは腐敗は何なのでしょうか。

腐敗という言葉を辞書で調べてみると、
” 有機物質が微生物の作用によって分解され,悪臭を放つようになったり有毒物質を生じたりすること。”

とあります。有機物(=有機化合物)が微生物の作用によって分解されるまでは発酵と同じ。
それでは何をもってして悪臭を放つ様になったり、有毒物質を生じさせるといえるのでしょうか。

その鍵は、どうやら「人間基準」「何が何に分解されるか」という点に着目するといい様です。

発酵は、糖類が分解されて乳酸、アルコールなどが生成されることを指し、
腐敗は、タンパク質、アミノ酸などが分解されて硫化水素やアンモニアが生成されること
なのです。
人間にとって、発酵は食品の旨みを引き出したり、保存性を高めるので有益な作用を引き出すと言えます。
しかし腐敗は毒素や悪臭、アンモニア、アミン、インドール、スカトール等、健康に有害かつ不快な作用を引き起こします。

野生動物が腐敗した肉を食べるのを分かる様に、動物によってはそれが害でない場合もある訳です。
つまり人間にとって善か悪かが一つの判断基準となる訳ですね。

これを知っているか知っていないかで、日頃食べるものに対しての感じ方が変わりそうですね。
今更ながらですが知ることができて、良かったです。

明日は熟成との違いについて考えてみます。

それでは。

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発酵とは何か、学び始める

おはようございます。
昨日の雪とはうって変わって、本日の南魚沼は快晴です。
雪の翌日に晴れた時の雪景色は本当に美しく、ずっと見続けていたい気持ちになります。
こんな日のスノボは最高なのではないでしょうか。
そうだ、出勤前に滑りに行けばいいんですね。笑

本日は発酵について。
先日伺った「発酵」をテーマにしたレストランにて、発酵についてを知る必要があると感じましたので、本日は発酵について調べて行きます。

まず、意味を辞書で調べてみると以下の様な言葉が。

” 酵母や細菌などの微生物がエネルギーを得るために有機化合物を分解して,アルコール類・有機酸類・二酸化炭素などを生成していく過程。狭義には,微生物が酸素の存在しない状態で,糖類を分解してエネルギーを得る過程。酒・味噌・醬油・チーズなどの製造などに古来利用されてきた。”

うん、中々難しいですね。
この文章を更に分解をすると、発酵には、
①酵母や細菌などの微生物がエネルギーを得るために有機化合物を分解して,アルコール類・有機酸類・二酸化炭素などを生成していく過程。
②狭義には,微生物が酸素の存在しない状態で,糖類を分解してエネルギーを得る過程。

という意味がある様です。

更に調べてみると、
発酵は”人間に有効な微生物が働いている過程”であるそうです。

というわけで本日はここまで。

それでは。

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睡眠不足

こんばんは。
本日の南魚沼は、久しぶりにちゃんとした雪が降りました。
ここ数日しっかりとした雪が降っていなかった為、逆に降ってホッとしている自分がいました。笑

関東でも雪が大変な様ですね。
皆様は大丈夫でしょうか。

職場では胃腸炎流行の兆しが。
私も気を付けなければなりません。

私も心なしから朝からだるさが抜けません。
ここ数日の睡眠不足が一気に来てしまった様です。
やはり睡眠不足は一日のパフォーマンスを低下させてしまいます。これは本当に勿体ないです。
本日はしっかりと寝て、明日またしっかりと動き回れる様なコンディションに整えたいと思います。

それでは。

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小中高の英語はspeakingメインにすべき

おはようございます。
昨晩の3時頃、私の滞在しているロッジに突然モンゴルの方々が10人程で泊まりにきた様です。
何故彼らは泊まりにきたのでしょうか。
こういうイレギュラーな感じ、面白いですね。

どうやら彼らは東京から来た様で、働いている人と学生の人がいる様子。
あまり日本語がうまくないので、「ちょっと英語で助けて欲しい」と依頼が。
どうやら朝食を食べたかった様で、ご案内をしました。

私の英語は胸を張れる程のものではありません。
発音も普通ですし、難しい単語を使いこなせる訳でもありません。
但し、会話をすることが出来ます。

日本では、何故中学高校であれだけ英語を学んでいたのに、使うことが難しい状況が起きているのでしょうか。
今私が日本の英語教育を振り返って思うのは、「英語に対する心のハードルを上げている」ということ。
「ちゃんと発音できなければ使ってはいけない」「失敗してはいけない」どこかそんな気持ちを植え付けている気がしてなりません。

本来言語が話せなくても、身振り手振りがあればなんとか伝えることが出来ます。
しかし言語が話せればもっとスムーズにやり取りが出来ます。
つまり言語はまず伝わればいいのです。

そこから考えてみると、英語を学ぶゴールは人それぞれあれどまずは「伝えられて、聞ける」が最優先。
となると話すことに重点をおくことがベストだと思いませんか。

机に座って暗記をして、穴埋めを解くだけではいつか忘れてしまいます。

まずは学校教育で「何故英語を学ぶのか」を生徒に考えてもらい、「会話重視」のカリキュラムにした方がいいと感じました。

そんなことを感じた本日の朝でした。
将来は同志となる人と、理想を詰め込んだ学校を作りたいと思っています。

それでは。

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発酵を知ろう

こんにちは。
昨日は休日で、都内で社長を含む社内の方々とディナーをしました。
そのお店は”発酵”を大きなテーマに据えており、デンマークやフランスのミシュラン星付きレストランで修行をされた若いシェフの方が開いたお店です。スタッフも若い方ばかりで、一番年上の方が28歳だとか。

店内はとても洗練されていて、20代が最年長であるお店には見えませんでした。
昨晩はコース料理と共にアルコールドリンクとのペアリングをいただくことに。

実際に頂いた料理は、見たことがなく、新しく感じる味のものばかり。驚く場面が何度あったことか。
更にお酒も見たことのないものばかりで、”この食べ物はこの料理に合うのか!”という新鮮な感覚を常に感じていた次第です。

この料理をいただいてから、発酵というものに対しての理解を深めたいと思いました。
何を持ってして発酵と呼ぶのかという部分です。

それでいうと、お酒も発酵を利用したものです。
日本酒、ビール、ワインそれぞれがどの様な流れでお酒となっていくのかを実際の製造現場を見て知りたいと感じました。
また、ワインには使われるぶどうの品種によって味が違うと言われています。
ぶどうの品種の違いがどの様に味の違いをもたらすのかを根本的に自分で咀嚼して伝えられる様になりたいと思いました。

まだまだ私には知らないことばかり。
自分の興味を感じる部分を探求し続けていきたいと思います。

それでは。

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