雹のできるメカニズム
【二十四節気:春分(しゅんぶん):3/20~4/3頃】
春分(しゅんぶん)は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼間の時間が長くなっていく。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という国民の祝日でもある。
【七十二候:雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす):3/30~4/3頃】
春の訪れとともに、恵みの雨を呼ぶ雷が遠くの空で鳴りはじめる頃。季節の変わり目であり大気が不安定であることから、雪や雹を降らせることもある。
おはようございます。
本日から七十二候は春分の末候となり、雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)となります。
南魚沼の陽気はすっかり春。もう日中はシャツ一枚で十分な季節となりました。
そして今日はMLBのシアトル・マリナーズの開幕戦です。イチロー選手がスタメンで出ると発表されています。
スタジアムの雰囲気がどの様なものになるのかとても楽しみです。
さて、本日は雹ができるメカニズムについて。
現在の七十二候である雷乃発声には、”雪や雹を降らせることもある”とあります。
以前雪の降るメカニズムについてブログを書きましたので、本日は雹のできるメカニズムについて見ていきます。
そもそも、雹とはなんでしょうか。辞書で調べてみると、
”多く雷雨に伴って降る直径約5~50ミリメートルの氷の粒もしくは塊。”
とあります。
時々テレビで巨大な雹が運転中の車から撮影されるシーン、ありますよね。
私は小さな雹は経験したことがある様な、ない様なといった具合です。
それではどの様なメカニズムで発生するのかを見ていきます。
まず、雹ができるのに必要なものが、積乱雲となります。
むしろ積乱雲のできるプロセスそのものが分かれば、雹がいつできるのかが分かります。
積乱雲は、強い上昇気流によって鉛直方向に著しく発達した雲のことです。
これが出来る条件は、地上には暖かく軽い空気があり、上空には冷たく思い空気があることが必要条件となります。
この状態が、いわゆる”大気の状態が不安定”という状態で、積乱雲が出来やすい状態となります。
この地上で暖められた空気は上へと昇り、上空で冷やされた空気は水や氷の粒となり雲を作ります。
暖かい空気はどんどん上昇をして雲を発達させていきます。
この時、雲の中では氷の粒がぶつかり合うことで、粒は大きくなっていきます。
更に氷通しがぶつかり合うことで静電気が発生し、雲の中では雷が発生します。
大きくなった氷の粒は下へと落ちて、雹となったり途中で溶けて雨になります。
更にその過程では落雷が発生することがあります。
これが積乱雲の出来上がる過程です。
では、日本において積乱雲ができる且つ雹が発生しやすい条件はなんなのでしょうか。
それは地表付近の気温が上昇して、上空との気温差が大きな5・6月、9・10月です。
その証拠として、過去に発生した大きな雹害は5,6月に集中しています(wikipedia参照:https://goo.gl/AGkRpF)。
この様に、雹のメカニズムを知ることが出来れば、実際に自身で予測をすることが可能ですね。
”今日は大気が不安定だから、急な雨に気を付けよう”と言った具合に知識と自分の感覚を磨いていけば、自分が一番信頼できる気象予報士になれるかもしれませんね。
やはり色々な事象のメカニズムを知ることは大切なこと。
私はこれからもそれぞれの”仕組み”を知り、そして仕事では”仕組み”を作れる人でありたいと思います。
それでは。