コーヒーカップの口当たり

【二十四節気:穀雨(こくう):4/20~5/4頃】
田んぼや畑の準備が整い、それに合わせるように、柔らかな春の雨が降る頃。この頃より変りやすい春の天気も安定し日差しも強まる。

【七十二候:葭始生(あしはじめてしょうず):4/20~4/24頃】
水辺の葭が芽吹き始め、山の植物、野の植物が緑一色に輝き始める頃。葭は、最終的にすだれや屋根などに形を変え、人々の生活を手助けしてくれます。

おはようございます。
本日から二十四節気が変わり、穀雨になりました。
段々と陽気も暖かくなってまいりました。
南魚沼で過ごしたあの雪の時期を思い返すと、何だか夢の中にいた様な気分。笑

そして南魚沼は田植えの準備が進む頃でしょう。
私のお世話になった、ロッヂの皆さんの顔が浮かびます。

さて、本日は器について。

先日、私の職場の近くにある小さなアートギャラリーさんへ足を運びました。
その日は、千葉にお住いの陶芸作家さんの器を展示・販売している企画展が行われておりました。
更に、併設されたカフェスペースではその作家さんを使った器でパンとコーヒーがいただけるということでいただいてきました。

その方の作品達は手作りの温もり溢れる雰囲気が素敵。
その時コーヒーに用いられたマグは、風合いが面白く、そこの部分はザラザラしているのに、周りの曲線部分はツルツルしているものでした。
聞いてみると、同じマグでも風合いを変える為に4度焼きをしているのだとか。
とても手間のかかっている作品です。

コーヒーをいただくと、そのマグの口当たりの良さが印象的でした。
手作り焼き物ならではの、素朴な感じと少しでこぼこした口当たり。
コーヒーの香りそのものに異なる暖かみをプラスしてくれました。

私がそこで感じたのは、飲み物は食べ物同様、その口に触れた瞬間でだいぶ飲み物の印象が変わるということです。

このことに気付いたその翌日に別のカフェへ行きました。
そこで飲んだコーヒーのカップはノリタケ製のものでした。
カップ自体の厚みがとても薄く、口当たりに対してまた異なる感覚を覚えました。
ノリタケのカップから感じたのは、シャープなデザインからの印象。

今回は手作りの温もり溢れるカップと、シャープなノリタケのコーヒーカップ。
位置関係としては対極にありますが、どちらも違う面白さがあります。

この様にコーヒーカップの口当たりだけでも、全然受ける印象が異なります。
触覚というのは、とても面白いですね。

まずは触って感じて使ってみることから。そこから間口は広がって行くのですね。
これから飲み物を飲む際は、器そのものにも注目しながら、楽しんでいきたいと思います。

それでは。