おはようございます。
本日も続きます。自律神経シリーズ。
昨日のブログを書いている時に、「火事場の馬鹿力も交感神経に関わりがあるのでは?」と思いました。
そこで実際に調べてみると、大まかな仮説は当たっていました。
火事場の馬鹿力とはなんでしょうか。辞書で調べてみると、
”火事のときに、自分にはあると思えない大きな力を出して重い物を持ち出したりすることから、切迫した状況に置かれると、普段には想像できないような力を無意識に出すことのたとえ。”
とありました。
その他にも車に下敷きになった人を車を持ち上げて救出したとか、実際に色々な話がありますね。
火事場の馬鹿力は本当にあるものです。
では、交感神経との関わりはどの様なものでしょうか。
生命の危機を感じる様な場面に出くわすような急激なストレスにさらされた時、この交感神経の強い作用によって、アドレナリンが分泌をされ、自分のリミッターが外れてしまうのです。この時に発揮される、信じられないような力の発揮が火事場の馬鹿力と言われるのです。
アドレナリンという言葉は皆さん良く使いますよね。ここではアドレナリンという言葉にも補足説明をしておきましょう。
アドレナリンは、副腎(ふくじん)髄質が出すホルモンで、交感神経が興奮をした際に出されるものです。
起きる作用としては、主に以下の様なものが挙げられます。
・心筋収縮力の上昇
・心、肝、骨格筋の血管拡張
・皮膚、粘膜の血管収縮
・消化管運動低下
・痛覚の麻痺
よくスポーツ選手で試合中に怪我をして、その時はそこまでの痛みを感じずにプレーをしていたが、実はその時骨折をしていたというケースはまさにアドレナリンの分泌によって引き起こされているものですね。
つまり火事場の馬鹿力は交感神経優位→アドレナリン分泌→リミッター解除といった流れになるかと思います。
”では火事場の馬鹿力が毎日発揮されていればいいのではないか!”そう考える方もいらっしゃるかと思います。
しかしちゃんと力が制御されているのにも理由があります。
筋肉の力には諸説あるようですが、普段発揮されている能力はMAXの2割程度といわれています。それは常に持てる力をすべて発揮できてしまうと、筋肉自体を壊してしまうからです。そのためリミッターがかかる仕組みになっているからだと言われています。
これは普段の生活にも言えることです。
常に交感神経を使っている状態にしていると、自律神経のバランスが乱れて体に不調をきたしてしまう原因となりかねません。
だから休養が大切で、何事もバランスが大切だということです。
交感神経について考えることはとても面白いですね!
明日は試合と交感神経を絡めていこうと思います。
それでは。